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高遠そばのからつゆ(PG-18相当) [自作料理]

 山麓一の麺街道フェスタ2010 in 伊那で高遠そばを賞味してきたので伝統のからつゆを自作してみることとした。
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 伊那インター近くのアップルランドで辛味大根と蕎麦を入手。味噌は信州味噌を使用。蕎麦はいつも熊谷製麺の古城そばを自分で茹でるのだが生憎本日は売り切れ。古城そばは残念ながらニシザワショッパーズやベルシャインでは取り扱いが無く、アップルランド系のスーパーで販売(たまにジャスコ箕輪店でも)されている。代わりに藪そばの冷凍麺を入手してきた。茹で時間30秒程で簡単に蕎麦を味わえる。
 さて、肝心のからつゆの製法に移る。辛味大根はずんぐりむっくりとした小ぶりの大根。地大根の一種で一時期高遠での栽培が廃れていたが近年復活した。良くみかける青首大根に比べ水分が少なく、辛味が強い。いつも大根おろしは竹製の鬼卸しで作成するのだが鬼卸しは卸した際に水分が出にくい特性がありつけ汁を得たい今回は不向き。普通の卸金を用いて大根卸を作る。
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 思っていたより水分が出てくる。
 ついで焼き味噌を作成。
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 信州味噌をスプーンに取りそのままレンジで炙ってみた。良い子は真似しないように。焼かれた味噌の香ばしい匂いがいい感じだ。
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 両者を椀によそってからつゆの完成。本来なら大根卸を絞って汁のみを椀に入れるのだが勿体無いので全部入れてみた。
 しまった。蕎麦の写真を撮り忘れた。
 喰べる前は結構単純な味なのかなと思っていたが味噌と大根卸の辛味が合わさり奥行きのある味だ。味噌を入れ過ぎると蕎麦の味と香りが飛んでしまうので最初は少な目からの方が良いだろう。
 以前にも触れたが高遠藩主保科正之公は徳川2代将軍秀忠公の実子で3代将軍家光公とは異母兄弟に当たる。高遠蕎麦を好まれ会津若松藩に移封の際に蕎麦及び蕎麦職人と辛味大根を持参して行った。会津地方では今でも高遠蕎麦と呼ばれる辛味大根を添えた喰習慣が残っているが、発祥の地高遠ではいつの間にかこの喰べ方が廃れ、辛味大根も栽培されなくなってしまった。幸い会津地方で辛味大根の栽培が続けられていたため、当地に再導入され現在では手軽に入手できるようになった。
 長野県更埴地方(現千曲市)にもおしぼりそば、おしぼりうどんとしてこの喰べ方が伝承されている。更埴は高遠と同じく山間部であり海産物を使用しない喰べ方が工夫されたのだろう。
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